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最強のパワーストーンはおばあちゃまのネックレス

私が選ぶ、最強のパワーストーンは、おばあちゃまのネックレスです。
それはとても不思議な色をしたネックレスの石でした。
なぜ不思議かというと、石の色が日によって色々な色に変わるからです。
子供の頃の私はおばあちゃまに、なんでおばあちゃまのネックレスは色が違って見えるの、とよく質問しました。
するとおばあちゃまは、そうねえ、今日はあなたがとても良い子だからこのネックレスも優しい色に見えるのよ、とかあなたのママがプンプン怒っているので赤くなっちゃったのよ、とか色んなふうに答えてくれます。
子供の私はそれがとても面白くて、おばあちゃまの家に遊びに行くのが楽しみでした。
おばあちゃまは私の母方の祖母です。
昔から好奇心旺盛で不思議なものが大好きで、とてもチャーミングな人でした。
おばあちゃまのネックレスは、亡くなったおじいちゃまからのプレゼントなのだと、私は聞いていました。
おばあちゃまは、あなたも大きくなって素敵な娘さんになったら、きっと素敵な人と出会えるわよ、といつも私に言ってくれました。
そして私が20歳になった時、私は初めて彼氏が出来ました。
私はもうそれだけで有頂天でした。
自分が急に大人になったような気がして、私はわざわざおばあちゃまに自慢しに行きました。
私はおばあちゃまに自分の節目みたいな出来事があると必ず、報告しに行きました。
まるでおばあちゃまは私にとって、古くからいる親友のような存在です。
いいえ、もっと大切な良き相談相手なのかもしれません。
ねえおばあちゃま、聞いてほしいんだけど、と私は開口一番そう言いました。
あらずい分とご機嫌ね、とおばあちゃまは笑いながら私に出来立てのベイクドチーズケーキを出してくれました。
私のおばあちゃまはお菓子作りが得意です。
私はおばあちゃまの手作りお菓子が大好きで、実はそれも目当てでおばあちゃまの家に来るのです。
優しいクリーム色をしたベイクドチーズケーキにフォークを入れると、ふんわりした弾力が跳ね返ってきてあとはスッとフォークが通っていきます。
幸せのかけらみたいな黄色いかけらを口に運ぶと、しっとりして滑らかで少しの甘さと酸味、その後の濃厚な舌触りは何とも言えません。
おばあちゃまは可愛いお花柄のティーカップに、とてもいい香りのする紅茶を入れてくれます。
これとてもいい香りがするね、と私が言うとおばあちゃまはインターネットでヨーロッパから取り寄せたのだと言いました。
おばあちゃまがパソコンまで使えるとは、私は知らなかったのでびっくりしました。
今はシニアの方が詳しいかもしれないわよ、と涼しい顔をしておばあちゃまは言います。
おばあちゃまはどうしてそんなにすごいの、と私は聞いてみました。
そうね、これのおかげかもね、とおばあちゃまは付けていたネックレスを触りました。
ふうん、その不思議ネックレス、やっぱりそんなにすごいんだ、と私は改めて感心して言いました。
おばあちゃまはこのネックレスをしていると、おじいちゃまがずっと傍にいてくれるような安心感があり、力が自然と湧いてくるのだと言いました。
おばあちゃまが言いたかったのは、大切な人との出会「を大事に育てていけば、自分も成長して強くなれるとのことでした。
だからあなたも恋人との出会いを大切にね、というおばあちゃまの穏やかな言葉に私は頷き、自分が今この瞬間、とても豊かな気持ちでいるのに感謝するのでした。

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